実行力を生む組織づくり編_濱川さん編

Q.優秀な社員が辞めない会社

少し前に、可愛がっていた社員が会社を辞めていきました。

彼が言うには、「会社のことは好きですが、これからのことを考えると卒業して、別の場所で挑戦したい」というのが理由らしいです。

彼が入社して5年間、時間もお金も使って育ててきましたし、よく食事や飲みにも行って、相当関わってきたつもりです。

もちろん、他の社員が同じようにならないようにとは思いますが、正直、彼ほど期待をかけられる人材がいまはいませんし、今まで以上に他の社員にも関われと言われても手が回りません。

どうしたらいいのでしょうか。

 (東京都 代表取締役 業種:製造・小売り 従業員数:38名)

 

(※表記や改行などを編集部で若干変えております。ご了承ください)

A.会社としての意思やビジョンを社員様に熱を持って伝えられていますか?

 

 

ご質問いただきまして、誠にありがとうございます。
東京拠点の濱川が回答させていただきます。

 

きっと、それだけ可愛がられていた社員様だったのであれば、愛情や思い入れは格別だったかと思いますし、だからこそ、「せっかくここまで関わったのに・・・」といった感情はまだまだおありだと思います。

 

ですので、今回は少しでも感情の整理ができ、「これからどうしていくのか?」を前向きに考えられるようになっていただけることをゴールとして、回答できるよう努めてまいります。

 

 

さて、少し考えてみていただきたいのですが、貴方様の辞められた社員様に対するこれまでの関わりは「何のため」のものだったのでしょうか?

 

「彼の力を引き上げるため」「ただただ、可愛い奴だったから」等、貴方様の中には何かしらのお考えがあるのだと思います。

 

ただ、私が感じたこととしては、貴方様が可愛がっていた彼を「会社に【繋ぎとめておく】ため」というのが、彼と特別に関わってこられた目的だったのではないかなと感じました。

 

少し受け容れがたい表現かと思いますが、【貴方様のため】の行為だったのではないかと感じています。

 

そう感じた理由をお伝えできればと思います。

もちろん貴方様の関わりが、彼の成長に結びついているものも多々あると思いますし、貴方様と彼の関係が一方通行のものだったとは思いません。

 

ただ、彼の「会社のことは好きですが、 これからのことを考えると卒業して、別の場所で挑戦したい」という言葉を言い換えると、

 

「この会社では自分自身の次なるステップはもう見えない。これから先、ここにいる意味は見出せない」

ということなのではないかと思いました。

 

もっと言うと、「【貴方様】や【働く仲間】は好きだけど、 自分の将来を考えた時には、働く場所として貴社に留まり続けるメリットが見つからなかった」と捉えられるのかなと感じます。

 

これはもしかしたら、「貴方(彼氏)のことは大好きだけど、将来が見えない・・・。もう別れよう・・・」といった【今】だけ見れば問題はないものの、【将来】のことを考えると、2人の価値観や描く未来に違いがある恋人同士のような関係だったのかもしれませんね。

 

 

退職をされた彼がどの程度、自分の将来のビジョンが明確であったかは分かりませんが、

 

自分自身がどのように成長していくのか?というワクワクするイメージや、この会社を成長させていこう!という思考が残念ながら貴社では養われなかったのかなと感じます。

 

これは、従業員が自分自身の道を考え、成長していくために必要な別れと言えば聞こえはいいですが、

皆が皆、最終的に「自分の道」という名の「退職の道」に進んでしまうのではあれば、それは会社として、人材輩出をしているのではなく、【人材が流出】してしまっている状況だと思います。

 

 

・・・それでは、悲しいですね。

 

 

では、これからどうしたらいいか?を考えると、期待する優秀な人材を繋ぎとめておくためには一方的に【与える】だけでは限界がきています。

 

例えば、従業員満足度の向上やロイヤルティ(組織に対する帰属意識や忠誠心、愛社精神)を高める取り組みといったこの自体は意味のあることであり、重要なものですが、ただ、それだけでは不十分である場合が出てきているのです。

 

 

今後は、より個人と組織が【対等】に【相互】の関係性を築き、【貢献意欲】を発揮し合える環境づくりが重要です。

 

 

最近だと、その【貢献意欲】を発揮し合える環境をつくることは【エンゲージメント(絆)を高める】という表現にもなるかもしれません。

 

つまり、例えば社員様と関わり、組織に対する帰属意識や、愛社精神といったものが高められたとしても、社員様の中で、やりたいことや将来なりたい姿等のビジョンがこの先この会社で叶わないかもしれないと思われると、

 

「嫌いではないけれど、ここでは働き続けられない」という結論に至ってしまうことがあるのです。

 

ですので今後は、一人ひとりが貢献意欲を発揮し合える環境を創ろうと思うと、まずは貴社が、【何を】成す企業として、【どのように】成長を遂げていきたいのかという理想や貴方様としての意思を持つこと、それを社員様に示していくことが、とても大切で意味のあることだと考えています。

 

 

そしてその上で、社員様の理想とする将来のビジョンややりたいこと等について話し合い、ともに未来を創り上げていくことが重要かと思います。

 

先ほどの例えの続きですが、彼氏と彼女が対等の関係として、お互いの将来やこれからそれぞれがやりたいことを話し合い、互いの想いが重なり合う接点を見つけられれば、未来は少しは変わったかもしれないと感じませんか?

 

いかがでしょうか。

 

関わることは間違っていませんが、ぜひ、これからは期待する社員様と、共通の未来を共に創る関係として【関わる】ためにご自身のワクワクするような理想を、もう一度じっくり考えてみられてくださいね。

 

 

統括マネジャー 組織人事コンサルタント濱川 桃子(はまかわ ももこ)

2009年、新卒社員として株式会社ソリューションに入社。入社直後からトップ営業マンとして同社で活躍し、後継経営者様を中心にクライアント企業様の組織作りに従事する。
2013年には福岡拠点の立ち上げメンバーに選抜され、たった1人で福岡拠点を軌道に乗せることに成功し、7名の社員を受け入れ、達成し続ける拠点運営を確立した。
その後、本社配属され営業企画として同社のサービス体系・仕組みづくりに注力している。

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