経営者として日々社員さんと関わっていると、
ご自身と社員さんとの間にある「距離感」や「温度差」を感じる瞬間はないでしょうか?
例えば、ある日の会議のシーンを想像してみてください。
自分としては、アイデアが浮かび、
「こんなことをやってみたら、どうだろう?」と社員に提案したのに、
社員は無反応で、沈黙だけが続きます。
口を開いたかと思えば、「でも」で始まるマイナスな発言ばかり。
少し苛立ちを感じるものの、「いかんいかん」と思いながら、
自分の感情を抑えつつ、社員の成長を願って
「じゃあ、君はどうしたらいいと思う?」と聞いても、
また相手は無言で、言葉のキャッチボールにすらなりません。
そんなことがあると、日頃から口すっぱく
「自分の成長に貪欲になってほしい」
「夢を持って生きろ」
「自分たちで考えてみろ」と伝えているからこそ、
いつまでも変わらない社員さんの姿勢にきっとがっかりしてしまうことでしょう。
しかもそれが、新人や若手ならまだしも、部門のトップを担う責任者たちだから、
「お前たちはそんな風に働いていて楽しいのか?」とつい言ってしまいたくなる。
そんな感情をこれまで何度も抱いてきてはいないでしょうか?
まず先にお伝えすると、その感情を抱くこと自体は、
全く悪いことではない、と弊社では考えています。
その感情が湧くのは、
社員さん一人ひとりの成長をそれほど願っている証拠だからです。
「もっと成長してほしい!」「もっと楽しく働いてほしい!」と思い、
大いに期待しているからこそ、現状とのギャップに苦しんでしまいます。
しかし、では、そんな社長の想いは、なぜ、社員には伝わらないのでしょうか?
実は、その理由は
「社長が、立場と役割が違うはずの社員に“自分と同じ視点”で話をしている」
ことにあるのです。
当たり前ですが、経営者という存在は、一般社員とは働く状況も経験値も全く異なります。
当然、日頃考えていることも、付き合う人も違いますし、
これまでの苦労や挑戦が人並み以上だからこそ、
現在の視座をもって、代表を務めていらっしゃるわけです。
そして今も何十人の社員と、そこに控える家族みんなを養うという重責を
きっと一人で抱えながら、日々経営をしているかと思います。
そのため、そんな修羅場・土壇場・正念場をくぐり抜けてきた社長と、
同じ視点に立って、社員さんに考えてもらうという話自体が、そもそも難しい事柄なわけです。
それでも、きっと社長は、社員さんに幸せに働いてほしいと願うからこそ、
あの手この手で、社員さんに社長の考えを伝えようと努力されていることでしょう。
わかってほしいから、社内の出来事や気づきを日々の会話で共有したり、
外部から得た偉人の名言や良いと思った記事をメールや社内の連絡ツール、SNSと、
あらゆる手段で社員さんに伝えていきます。
「社員たちが気づくように・・・」
「あの社員の行動が変わるように・・・」
と期待を込めながら、事あるごとに発信するのですが、
皮肉なことにその行為が、むしろ社員を迷わせてしまっているのです。
前述したように、社長と社員さんとでは、視点が異なるからこそ、
情報の受け取り方も変わってきます。
そのため、社員さんからしてみたら、社長の意図を理解しきれず、社長から
「こうあるべき!」という正論を押し付けられた印象を持ってしまいます。
ところが、社長は、ご自身の発信に対して、
反応が薄い社員さんたちの姿勢に不安が募り、別の切り口で伝えようと、
さらに色んな情報を発信し続けてしまうのです・・・。
こうなれば、社員さんは社長の発信に嫌悪感すら抱き始めてしまいます。
大切なことを伝えようとすればするほど、
社員は迷い、気持ちが離れてしまう。
これが、社長が
「何度も伝えているのに、社員は変わらない」と感じる温度差の正体なのです。
つまり、社長は同じテーマについていつも伝えているつもりでも、
社員さんにとっては、様々なテーマの話を大量に話されていると感じられ、
「社長は何を考えているのかよくわからない」
「社長はいつも言っていることが違う」
という状態に陥ってしまっているのです。
では、どうすれば、社長の想いは社員に伝わるのか?
解決策はいたって簡単で、「想いを、言葉に」することです。
しかもシンプルにすることです。
絞りに絞って、本当に大切にしたい核の部分を明確にするから、
伝えたいことは、心に残ります。
突然ですが、
「日本の国旗を描いてみてください。」
と言われたら、描けるでしょうか?
きっとほとんどの日本人が、色も間違えることなく、日の丸の国旗を描けると思います。
では、「アメリカ合衆国の国旗を描いてみてください」
と言われたら、どうでしょうか?
恐らく“なんとなく描ける”人は多いと思いますが、
“星の数や横線の数や色を正確に”書ける人は少ないと思います。
この違いは、私たちが日本国民であること以上に
“シンプルさ”の違いです。
もちろんアメリカ合衆国の国旗の配色や星の数には重要な意味があります。
しかし、毎日ニュースを見ていれば、嫌というほど目に入ってくるはずの
アメリカの国旗が瞬時にイメージができないのは、
一目で見た時に、内容が伝わるかは、
どれだけ熱を込めてシンプルにできるかにかかっているからです。
社長の想いも、一緒です。
たくさん伝えようとするから、ブレて伝わります。
社長の“本当に”大切にしてほしい価値観だけを簡潔明瞭に伝えられれば、
社員さんにもブレることなくストレートに伝わります。
そして、社長の本当に大切にしたいことが、一度でも社員さんに100%で伝われば、
後はどれだけ関連することを伝えても、同じテーマとして社員さんは理解することができるのです。
そんな、社長が心の底から大切にしてほしい、
唯一無二の価値観こそ、「理念」なのです。
「いや、理念はあるけど・・・」
そう思う方もいるかもしれません。
しかし、では社長が社員さんに伝えているその話は、すべてその理念に基づいていますか?
別の話題も、ついつい出ていないでしょうか?
実は、理念があるにも関わらず、
社員さんにご自身の想いが伝わっていないと感じる経営者の共通点は
「社長自身が、理念に心からの納得と共感をし切れていない」
ことにあるのです。
今ある理念も“大切にしたいことのうちの一つ”だからこそ、
間違っていないとは感じつつも、
社員さんに伝える時は、気づかぬうちに、別の話で補足をしてしまっています。
しかし、残念ながら、それでは社員さんには伝わりません。
もし、今、社長が社員さんの成長を願い、日々伝えているのに、
社員さん一人ひとりに想いが浸透していないと感じるのであれば、
今こそ、社長が「間違いなく、これだ!」と確信を持てる言葉に、
自分の想いを言語化することが必要です。
そこで、今回、日頃弊社がお客様に提供しているサービスを
初めてグループ形式で実施する講座を、丸1日かけて開催することにいたしました!
社長が大切にしたい本当の価値観を自分で気づけるまでのお手伝いと、
その価値観を社内へ浸透させるための伝え方についてもレクチャーしていきます。
日頃50万円でお客様にご提供しているサービスを
今回、グループ形式のため、5万円/1名でご提供いたします。
この講座を受けていただければ、本当の価値観が降りてくる感覚を得られ、
一刻も早く社員に伝えていきたいという気持ちに変わったご自身に
出逢うことができるでしょう。
今回だけの限定企画ですので、ぜひご活用ください。
事例紹介
田中勇輝氏 (株式会社アドバン 代表取締役)
・理念を作る前と作った後
・理念を採用で活用する方法
※当日スケジュール・内容等は変更の可能性がございます。予めご了承下さい。
|
育成・採用・離職対策等、テーマ別にノウハウをまとめた資料が無料でダウンロードできます。
セミナーを随時開催しております。自律型組織をつくる方法や事例等をセミナーで学べます。
ご意見・ご相談や具体的なサービス内容・料金のお見積もり等、お気軽にお問い合わせください。