実行力を生む組織づくり編_濱川さん編

Q.ネガティブな発言をする社員に困っています・・・

当社は定期的に研修や、外部のセミナーに参加させる等して、社員教育に力を入れてきました。 

新卒採用を実施し続けていることもあり、社内は若い社員が多く、明るい社風だと思います。

ただ、最近ネガティブな発言をする社員がいて、その対応に困っています。

どうしていいのか分かりません。きつく言うと休みがちになってしまいます。 

私からは社内で「ネガティブ発言禁止!」と口酸っぱく言っているのにも関わらずです。 

どうしたらいいでしょうか?(静岡県 執行役員 業種:未記入 従業員数:110名)

 

(※表記や改行などを編集部で若干変えております。ご了承ください)

A.ネガティブ発言を禁止よりも、感情と向き合い、行動できる力を養うサポートをすることが重要です。

 

こんにちは、メルマガへのご質問ありがとうございます。
東京拠点の濱川が回答させていただきます。

 

採用活動や社員研修の実施など、組織の活性化に対して積極的に取り組まれていること、そのものが素晴らしいですね。

 

若手社員の皆さまが多いからこそ、“打てば響く”という手応えもおありかと思います。これからが益々楽しみですね!

 

 

さて、ネガティブ発言をする社員さまの対応にお困りとのことですが、あなたの「ネガティブ発言禁止!」と言われている件に対しては、正直、ちょっと苦笑いをしてしまいました。

 

というのも弊社ソリューションにも、まさに「ネガティブ発言禁止!」という時代があったからです(笑)

 

 

私たちの場合だと、正しくは『常に元気でいなければならない』という表現の方がしっくりくるかもしれません。

 

もちろん、今も『元気さ』は、大切にしたいことではあるのですが、当時はそれが『ソリューションの社員は、こうあらねばならない!!』という、ありたい姿というよりも、強迫観念に近いものになっていたように思います。

 

 

そして、不満や不安の言葉を口に出すことも憚(はばか)られる雰囲気もありましたので、【表】ではネガティブ発言はありませんでしたが、その代わりに【裏】でネガティブ発言が存在してしまったように思います。

 

 

社員一人ひとりの中に、普段口にされない不満が知らないうちに蓄積されてしまったのです。

 

また、恐らくその影響もあって、当時は貴社と同じように、休みがちになる社員が増えました。

そして、これまでにはなかった「遅刻者が急増する」という異例の事態が起き始めました。

 

要するに、ネガティブな発言を禁止する雰囲気が、社員の心を必要以上に疲弊させることに繋がってしまったのだと思います。

 

 

さて、いったん話を戻しますが、あなたが言われるネガティブ発言というのは、何でしょうか?

 

『だるい』『めんどくさい』『出来ない』『無理』『分からない』『どうせ』

 

想像すると、例えばこんな感じの言葉かと思います。

 

 

もちろん、これらの言葉を聴いて、良い気分にはならないので、周りへの【影響】という意味では、こういった言葉を発する場合には立場や場所、タイミングを考えることが大切かと思います。

 

 

ただし、発言することを禁止したからといって、その感情がなくなるわけではありません。

 

 

より深刻さを増して、根深い問題に発展したり、自分の中に留めたまま蓄積されることで、ある日突然、爆発してしまう要因となったりする等、あまり良いことはないかと思います。

 

また、若手の社員様が多くいらっしゃるということを考えても、「ネガティブ発言禁止」という言葉をそのまま受け取ってしまい、

 

「弱音や悩みさえも言ってはいけない」、
もしくは「吐き出せる場所や人がここにはいない」

 

と思ってしまう方が出てきてしまうだろうなと思いました。

 

 

私自身も未だにネガティブな感情になることだらけの毎日です。

 

ただし、それをただ漠然と発信するのではなく、(たまに漏れますが・・・笑)まずはそのネガティブな感情と向き合います。

 

そして、自分自身がなぜネガティブな感情になるのかを考え、その感情の正体を明確にしたのちに、半歩でも前進するためにどう行動したらいいのかを考えています。

 

会社としては、ネガティブ発言を禁止することよりも、人ひとりがそのネガティブな感情をもとに、成長や、何かしらの改善に繋がる“ポジティブな行動”が生まれるようにすることが重要なのではないでしょうか。

 

社会人に限らずだと思いますが、人として成長をしていく過程において、自分自身のネガティブな感情と正しく向き合う考え方や、力を育てていかないと、上手くいかないと思います。

 

 

どれだけ正当化してみたり、問題をすり替えてみたりしても、自分自身を成長させる行動は生まれないと思っています。

 

 

長々と書きましたが、ただ「ネガティブ発言禁止!」ということをするだけでは、前述したような昔の弊社のような状態も起こり得ると思います。

 

大切なことは『ネガティブ発言をしないこと』ではなく、『自分で自分をコントロールし、ポジティブな行動を生める力を養っていくこと』だと思っています。

 

 

若手社員の方が多い貴社だからこそ、ここはとても大切なポイントになってくることでしょう。

 

ネガティブを否定するのではなく、今の状態に向き合い、受け容れた上で前進し、みんなで支え合えるような社風を作っていけたらいいですね。

 

そのために、あなたとして出来ることはありそうでしょうか?

何か参考にしていただけることがあれば幸いです。

 

統括マネジャー 組織人事コンサルタント濱川 桃子(はまかわ ももこ)

2009年、新卒社員として株式会社ソリューションに入社。入社直後からトップ営業マンとして同社で活躍し、後継経営者様を中心にクライアント企業様の組織作りに従事する。
2013年には福岡拠点の立ち上げメンバーに選抜され、たった1人で福岡拠点を軌道に乗せることに成功し、7名の社員を受け入れ、達成し続ける拠点運営を確立した。
その後、本社配属され営業企画として同社のサービス体系・仕組みづくりに注力している。

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