Ａ.あなた自身が部長様と腹を割って話すところからです。

ご質問頂きまして、ありがとうございます。東京拠点の濱川が回答させていただきます。

時間もお金もかけながら、３年という月日を育成に費やし、万策尽きたというご状況でしょうか。

焦りや苛立ちから、いよいよ【諦めモード】に入りつつある貴方様に対して、ひょっとしたら今回の回答では、これまでの貴方様の頑張りを否定しかねないことをお伝えするかもしれません。

失礼ですが、私が貴方様のご質問文を読んで想像したのは、サッカーなり野球なり、何かしらの試合で負け続けている選手に対して、たまに来て、好き勝手にフェンス越しに叱咤激励だけを飛ばす人の構図が浮かびました。

貴方様はこのチーム、組織にとってどのような立ち位置、存在として関わってこられたのでしょうか？

もしくは、関わろうと努力してこられたのでしょうか？

ご質問文からは、貴方様が色々と考えて朝礼で伝えたり、研修等に社員様をご派遣なさったりと動かれていることはわかるのですが、「彼らを育成出来ていない私に責任があると思うのですが」という貴方様の言葉が、私にはどうしても表面的に聞こえてしまいました。

貴方様としては、部長様に対して「育成しよう」という意思や責任感が見られないことをお悩みとしていらっしゃるようですが、貴方様自身が、この実態に対して部長様を「育成しよう」ではなく育たない部長を誰かに「育成してもらおう」と思っていらっしゃるのではないかと私は感じてしまいました。

この営業部に起こっている実態、やる気がないと見られる事実が何かしらあると思うのですが、貴方様は、目には見えない「なぜその事実があるのか？」という背景や根底にあるものにずっと目を向けないまま、外部の講師や研修での変化に期待をし続けている、願望を抱き続けていらっしゃるような気がします。

疲れ始めていらっしゃるという貴方様ですが、それでも、まだ実践できることはあると感じています。それは、営業部の「関係の質」の向上という点での試みです。

というのも、成功の循環法則という、好循環を生むためのプロセスがあるのですが、１、関係の質の向上⇒２、思考の質の向上⇒３、行動の質の向上⇒４、結果の質の向上と、成功し続けるためには、この４つのプロセスを順番に辿ることが大事だとされています。

ただ見落とされがちな点として１の「関係の質の向上」にメスをいれないまま、自己啓発系のマインド研修や、階層別の研修といった２の「思考の質の向上」もしくは３の「行動の質の向上」に対しての策をとられる企業様が、世の中の中小企業様においては多いのかなと思います。

もちろん、研修そのものを否定したい訳ではなく、「やる気」という点においても変化し、成長するためには取り組みの順番を変える必要があるということをご理解いただければと思います。

また、「関係の質」の向上はただ仲良くなるということではなく、互いの考えや物事の捉え方を理解し合うという【すり合わせ】ができる状態だということをイメージされてみてください。

この「関係の質の向上」のための第一歩としては、営業部全体で取り組むということではなく、まずは貴方様と営業部長様で、「いまの状況を互いがどのように考えているのか？」という認識のすり合わせや、「これからどうしたら現状から改善させられると思っているのか？」という今後の営業部についての方針等を【腹を割って話し合う】ところからスタートされてみてください。

【腹を割って話し合う】だけでも、いまはわからないこれからの挑戦項目が見えてくるかと思いますよ。

貴社には、貴方様の力が、外部の講師に依頼をする前にまだまだきっと必要なのだと思います！

少し勇気が必要だったり、恥ずかしく感じることがあるかもしれませんが、ぜひ貴方様ご自身が、いまの課題に向き合ってみてください。

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