社員が社内ツールを活用できない・・・
2023/01/10
いままでナベブタ組織で、私もガッツリ営業に出て組織を取りまとめておりました。
ただ、人数が増え、それぞれの部署のリーダーに指示待ち状態ではなく、主体性を持って部署を運営してもらいたいと思い独立採算制の取り組みを行ないました。
リーダーに数字に対しての責任意識がつき、以前よりも各部署について、より具体的に話を進めることができるようになりました。
しかし一方で、結果や数値を中心とした動きが目立つようになり各部署間のリーダーの関係がギスギスしはじめました。
以前はできていた、お互いへの思いやりや助け合う気持ちが薄くなっているようにも感じます。
リーダーは日々、結果を出すために、それぞれの仕事を頑張ってくれているのはわかりますが、
お互いがお互いを思いやりながらも、責任もしっかり果たせるリーダーになってもらいたいと思っています。
そのために、私は何をしたらいいのでしょうか?
(福岡県 経営者 業種:建築 従業員数:10名)
(※表記や改行などを編集部で若干変えております。ご了承ください)
A.独立採算性を取り入れた目的と求める成果を伝えてみてください。
いつもメルマガをお読みいただきまして、ありがとうございます。
この度は、私、長友威一郎がお伝えさせていただきます。
ご投稿いただき、誠にありがとうございます。
組織の変化だけを見ると、以前の組織状態から変化が起き、リーダークラスが主体性を持って取り組んでくれるようになったものの、あなたが描く理想の組織像とは、少しギ ャップがあるということですね。
おっしゃる通り、リーダーは、数字の結果を出すことも大切ですが、組織やチームに良い変化を促す(成果を出す)ことも大切です。
確かに、独立採算制により「数値目標を達成できたかどうか?」のみで組織の良し悪しを判断する結果主義になると、一時的には組織に勢いが生まれ、売上も伸びるかと思います。
ただ、そうなると、いま起こり始めている状況のように、各個人が目先の仕事に追われ、組織全体が、自分のことしか考えなくなる個人主義になりがちです。
そして、結果的に、組織の一体感が薄れて、全体としての売上がじわじわ下がってしまうという傾向があります。
心理学者のアドラー博士も、
「人生におけるあらゆる失敗の原因は、
自分のことしか考えていないことである」
と言っていますが、自分のことしか考えていない人は「~してくれない」というように、「自分は何ができるか?」より、「自分が何をしてもらうか」を先に考えて相手に求めてしまう傾向があります。
そして、「自分が何をしてもらうか」ばかりを考えてしまえば、チームで協力する姿勢や、お客様のことを考えるという思考が失われることにより、
数値的な結果も出すこと ができないというケースが多く見られます。
さて、あなたが当初考えていた独立採算制を取り入れた目的について、いま、リーダー陣のみなさまとの認識に、差はないでしょうか?
もし、差があるようであれば、
・あなたが本来目指している理想の組織状態はどのような状態なのか?
・いま、あなたがリーダーに求めている成果と結果は何なのか?
を、リーダーの方々に改めて伝えてみていただきたいです。
組織を変えていくためには、現状の組織状態やタイミングに合わせて行なうべき施策等もありますが、
その施策を成功させるためには、どんなときでもこちらが、「目的」と、求めている「成果」「結果」を明確にして伝え続け、少しでも違和感に気づいたら、【確認するためのすり合わせの時間や場】を設けることがポイントです。
すり合わせの時間や場を持つことについては、忙しい日々の中では優先順位が下がってしまいがちですが、施策を成功させ、組織変革を成功させるうえでは非常に重要な時間です。
ぜひ、あなたが組織に独立採算制を取り入れる「目的」と、それによって、得たい「成果」と「結果」を改めて考え、伝えることから始めてみてください!
各リーダーのみなさまも結果が出ているからこそ、あなたの考えを再度聴くことで、更にスイッチが入り、動きが加速していくはずです。
代表取締役 組織人事コンサルタント長友 威一郎(ながとも いいちろう)
大学卒業後、富裕層マーケティング会社最大手に入社。
6年間の営業活動を通じて多くの経営者と出会う。2006年、顧客の1人であった現CONYJAPAN代表の小西から新会社立ち上げの参画要請を受け、経営者の経営サポートを本業にすべく、株式会社ソリューションに入社。
採用コンサルティング、経営コンサルティングを通じて顧客の信頼を積み重ねる。初期教育を強めることで、未経験者である新卒社員や第二新卒社員をリーダーへと変えるマネジメント力には定評がある。採用と育成の両輪を回して会社を強くするスタイルで多くの企業発展に貢献している。
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