実行力を生む組織づくり編_濱川さん編

Q.報連相がされない理由

製造部には3つの部署があるのですが、会議をしてもその部長陣からはいつも意見が上がってきません。

それだけならまだいいのですが、大事な報告も上がってこないので困っています。

自分たちで解決しようという考えがあるようなのですが、それは尊重したいと思っています。

報告すべきことを報告してもらうようにするには、私からはどう伝えたらいいのでしょうか。

 (千葉県 代表取締役 業種:製造 従業員数:37名)

 

(※表記や改行などを編集部で若干変えております。ご了承ください)

A.報告をしてほしい内容としない理由が「わかる」場を設けましょう。

 

ご相談いただきましてありがとうございます。本日は東京拠点の濱川が回答いたします。

貴方様のご質問からは、貴方様がおっしゃる【報告すべきことの報告】に関してだけで言えば、シンプルに、貴方様が思われる「報告すべきこと」をまずは明確にして、部長様方との認識を【すり合わせる】ことが先決ではないかなと感じました。

 

こういった、「報告・連絡・相談」が密に行われていないというケースにおいては、多くの場合、その行動(報告、連絡、相談をしない)の背景には

 

・「社長に報告(連絡や相談)したところで・・・」と、諦めを感じていたり、必要性を感じられていらっしゃらなかったりということや

 

・「こんなことを報告(連絡や相談)したら・・・」と、評価が下がることを懸念している等、報告する側の見えない“心の動き”が存在しています。

一方で、報告を受ける側としても、何の報告が欲しいのかが曖昧であれば、思いついた、もしくは思い出したタイミングで場当たり的に報告を求めることになり、求められる側からすると、ムラのある行動になっていることが多いかと思います。

 

そのムラが、気がつけば彼らの中で【報告・連絡・相談】自体がやってもやらなくても、求められた時にすればOKいう認識にすり変わり、仕事を円滑に進めるために行なうものではなく、上司の機嫌を損ねないように行なうものになり下がってしまいます。

また、報告する事項と一括りに言ってもその内容は、事後報告だけでいいものや、途中経過も報告して欲しいもの、お金が絡むものや、人が絡むもの等様々に種類があると思います。

 

そういったことが整理されず、また、それぞれに報告をしてほしい理由が伝わらないまま、こちらの都合で報告を求めてしまえば、「求められた時に、求められたように報告すればいいや。」「どう報告していいのかわからないし。」という意識になってしまいがちです。

 

そして、そんなことを繰り返すうちに、報告した方がいいのか、しなくてもいいのか、自分たちで解決すべきなのか、しない方がいいのかといったことを考える習慣すらなくなっていけば、恐らく貴方様が危惧されていらっしゃるような自主性が失われることにも繋がるのかと思います。

ですのでぜひ、報告をして欲しいと感じられていらっしゃる項目とその理由をセットでお伝えしてみてください。

 

きっと、今度はそれを繰り返し伝える中で、部長様方の中で判断する軸が定まってきて、自ずと貴方様との共通認識のもと、適切な事項について適切なタイミングで報告がなされ、自分たちで解決すべきことは、自ら解決されるようになるはずです。

 

また、ご質問文にあった「会議をしても意見が上がってこない」ということに関しては、会議のやり方などで解消出来る部分もあると思いますが、
恐らくお伝えした内容を実施していただければ、部長様方も、軸ができることで意見を持ちやすくなり、良い兆しが出てくると思います。

いまは、お互いに報告を求めている理由や、報告をしない理由等、相手の思考が「見えていない」ことが多くあるはずです。

 

誰でも、思考が見えない相手とのやりとりは、探り探りになってしまうと思いますので、まずは、報告が必要な内容をすり合わせることを通じて、
互いの【思考】を理解する機会にしていただければと思います。

 

是非トライしてみてくださいね。

 

統括マネジャー 組織人事コンサルタント濱川 桃子(はまかわ ももこ)

2009年、新卒社員として株式会社ソリューションに入社。入社直後からトップ営業マンとして同社で活躍し、後継経営者様を中心にクライアント企業様の組織作りに従事する。
2013年には福岡拠点の立ち上げメンバーに選抜され、たった1人で福岡拠点を軌道に乗せることに成功し、7名の社員を受け入れ、達成し続ける拠点運営を確立した。
その後、本社配属され営業企画として同社のサービス体系・仕組みづくりに注力している。

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