次世代リーダーが育つ組織づくり編_濱川さん編

17/06/01
リーダー候補を早急に育てないと、社長が引退してしまう。
Q.社長が引退直前なので、リーダー候補を早急に育てたいと考えているのですが・・・

これまで、社長がずっとトップダウンでやってきました。
私も一緒にやり、ナンバー2として社長を支えてきました。

ただ、お互いにもう年を取り、あと10年くらいで、このままだったら会社は終わってしまうという危機感があります。

社長が引退直前だからこそ、早めにリーダー候補の選定と育成に着手したいと考えています。

社長が伝えているものを形にし、貴社が言っているような「マインド」と「スキル」を兼ね備えた人が次世代を創っていく必要があると思いますが、何を基準に次のリーダーを選んだらいいのか、どんなメンバーを変革のメンバーとして選出したらいいのかがわかりません。

(大阪府 幹部 社員数:42名 業種:ITシステム開発)

 

(※表記や改行などを編集部で若干変えております。ご了承ください)

A.リーダー候補を育てたいなら、貴社に必要な「マインド」と「スキル」を明文化することです!

 

ご質問いただき、ありがとうございます。

東京拠点の濱川桃子です。

 

現在、社長が引退される直前ということで、これから先を見据えた時、今がまさに変革のタイミングに来ているということですね。

 

普段から社長が伝えていることが、あなたやその他の社員の皆様にとって“なんとなく”わかっている程度でしたら、あなたが考えられているように、かたち(明文化)にすることが重要であると、私も感じます。

ただ、質問なのですが、一口にマインド、スキルと言っても、

 

「貴社に必要なマインドとスキルは何か?」と問われたらあなたは、何とお答えになられますか?

意外と困ってしまうのではないでしょうか?(笑)

 

リーダー候補であるメンバー選定を考える前に、このあたりを考える必要があるのではないかと思います。

まずは、リーダーに必要なマインド・スキルに関して、社長がどのように認識されているのかを確認されてみてもいいかもしれません。

 

恐らく、社長としては、感覚や直感で経営を行なっているケースも多いため、改めて表現することが難しいと感じられるかもしれません。

 

一方で、あなた自身も同じように考えてみた時、社長と認識が異なる部分も見えてくるかと思います。

仮にここでは、以下のように定義づけてみましょう。

 

マインド:社員の成長の指針となる「組織独自の価値観」

スキル:顧客が喜ぶ(期待を上回る)水準を満たせる「能力」

 

 

この2つを両輪として同時に高めていくことが、貴社の組織における「らしさ」が研ぎ澄まされ、良質な風土を作ることに繋がるのではないでしょうか。

 

そして、他社や市場において相対的に評価される、必要なスキルの向上により、貴社のサービスを強化していくはずです。

 

例えば、私たちソリューションで言えば・・・

 

大切にし続けるマインドとは『お客様の悩みに、とことん寄り添う“精神”』。

高め続けるスキルとは『組織の自発的な実行力を引き出す“ファシリテーション力”』。

 

こんな感じです。

 

 

また、それぞれの言葉をひも解いていくことにより、より具体的に落とし込んでいくことができると思います。

 

もしかしたら、少し難しく考えられているかもしれませんが、マインドにしてもスキルにしても、実は“すでに”あるはずのものです。

 

なぜなら、今、貴社を必要とされているお客様がいて、貴社が今もお客様に選ばれ、残っているからです。

 

だからこそ、これまでお客様に何を評価されてきたのかの声をキャッチし、振り返ってみることが大切かと思います。

 

そこで振り返る材料として、質問を3つ用意しました。

 

(1)「貴社は顧客のどのような期待に応え続けてきましたか?」

(2)「貴社が他社よりも長けているものは何ですか?」

(3)「貴社が組織として徹底してきたものは何ですか?

また言い続けてきた口癖や合言葉はどのようなものがありますか?」

 

この3つの質問に対して、まずは、社長とあなた自身が振り返り、考えてみてください。

 

そして、意見交換をしてみてください。

そうすることで、貴社で必要なマインドとスキルが見えてくることでしょう。

 

 

改めて、マインドとスキルが明文化されることで、リーダー候補という要件を満たしている社員様が見えてくるかもしれません。

 

その方は間違いなく、組織変革のキーマンになりうるはずです。

 

またナンバー2であるあなた自身が、どんな背中を見せ続ける必要があるのか? 何を伝え続ける必要があるのか? ということも明確になるかもしれませんね!

 

これを明文化(かたちに)することができれば、あとは社員にどのように浸透を促していくか? のステップに入ります。

 

 

明文化することは簡単ではないと思いますが、まずは考え抜くということを実践されてみてください。

 

そこまで出来ましたら、次は浸透させていくためのステップをお伝えします。

では、頭から煙が出るくらい考え抜いてみてください!

統括マネジャー 組織人事コンサルタント濱川 桃子(はまかわ ももこ)

2009年、新卒社員として株式会社ソリューションに入社。入社直後からトップ営業マンとして同社で活躍し、後継経営者様を中心にクライアント企業様の組織作りに従事する。
2013年には福岡拠点の立ち上げメンバーに選抜され、たった1人で福岡拠点を軌道に乗せることに成功し、7名の社員を受け入れ、達成し続ける拠点運営を確立した。
その後、本社配属され営業企画として同社のサービス体系・仕組みづくりに注力している。

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