次世代リーダーが育つ組織づくり編_長友さん編

18/04/26
新人育成を任せた社員の不満の対処法を教えてください。
Q.新人育成を任せた社員の不満の対処法を教えてください。

お世話になっております。
毎号楽しみ半分、自分自身不足な点が多々あると苦しい気持ち半分で、拝読させていただいております。

弊社では、新入社員の離職率が高く、トレーナー制度を始め3年が経過しております。

トレーナー自身にも成長して欲しいという気持ちもありましたが、逆にトレーナーたちからは、

「管理職でもないのに会社側の人間として、指導するのがつらい」
等の不満がたまっております。

「会社側の人間」というその言葉を、聞かされたときは非常に悲しくなり、

きちんとトレーナー自身も教育をしないとまずかったと反省をしているところです。

トレーナー自身の教育についてご教示いただけますと幸いです。

(千葉県 管理職 業種:未記入 従業員数:31名~50名)

 

(※表記や改行などを編集部で若干変えております。ご了承ください)

A.育成を依頼している理由を直接伝えて差上げてください。

 

いつもメルマガをお読みいただきまして、ありがとうございます。
この度は、私長友威一郎がお伝えさせていただきます。ご投稿いただき、誠にありがとうございます。

 

同じ志を持ち、同じ屋根の下に集まっている仲間から「会社側の人間」と言われるというのは、管理職の立場からすると、非常に辛いものがありますね。

 

特に、もしそのトレーナーの方が、ご自身が採用した人財であれば、なおさら心に刺さる言葉ですね。

お辛い状況ではあるかと思いますが、あなたに考えてみていただきたい質問が2つあります。

 

 

1つ目は、
あなたは、もしくは会社としては、トレーナーの方々に何を期待していますか?

 

 

2つ目は、
1年後、新入社員の方々には、どのような人財に育って欲しいですか?

 

 

という2つです。

 

新入社員を育てる際に、トレーナー制度(バディ制度)を取り入れている企業様は多いです。

ただ、トレーナー制度を採用しているものの、その内容については、先輩が後輩の“面倒を見る”“仕事を教える”“相談に乗る”等と、具体性が欠け、曖昧になっている企業様や、

 

トレーナー制度はあるものの、結局は、育成が現場に丸投げになっている企業様も多いです。

 

現場としては、新人を預かった責任を感じながらも、自分の仕事との両立に思考錯誤していることかと思いますが、

 

忙しい日々の中ではどうしても、会社の業績に関わることや自分の仕事を優先しがちになってしまうので、育成は後回しにされがちです。

 

特に、育成担当やトレーナーに任命される先輩社員は、いわゆる“デキる社員”であることが多いので、業務量も、上席からの期待も、他の同期から比べると、大きいことは事実です。

 

そのため、新入社員の育成方法が曖昧なまま、育成を任せられると、上席からのプレッシャーを感じながら、ただでさえ多い業務に加え、何をしたらいいのかもよくわからない育成の責任だけを負うかたちになるため

 

 

不満がたまり、「会社側の人間」という表現として溢れてしまったのではないかと感じます。

だからこそ、大切なことは、

 

何のためにトレーナーとして部下育成を依頼しているのか?

 

なぜ、その方にトレーナーをやってもらいたいのか?

 

 

をトレーナーを依頼する社員様に、直接お伝えすることです。

 

その際には、そもそも会社として、何故、新卒採用を実施しているのか?という、新卒採用を実施している目的や意味を最初に理解し、共感してもらうことからがスタートです。

 

意外と、会社が何のために新卒採用をしているのかを、ご自身が新卒として入社しているのにもかかわらず、明確には知らないという社員様は多いです。

 

一度、自社の社員様にも聴いてみてはいかがでしょうか?

 

 

ここに対して、きちんと理解してもらわなければ、この「採用」と「育成」という会社としての重要な活動さえ、社員様にとっては、「やらされ感」にしかなりません。

 

育成を任された社員様からしたら、「育成する時間があるなら、自分の仕事の時間に使いたい・・・」ここが本音だと思います。

 

この「やらされ感」を「任され感」にするために、まずは「目的」をきちんと伝えてみてください。

 

 

もし、それが曖昧であれば、下記を参考にして考えてみてください。

 

 

・会社として大切にしていきたい考え方は何か?(理念)
・何のために会社が存続し、
 社会のどのような課題解決をしていくのか?(ミッション)
・目指すべき方向性と具体的に実現していきたい社会とは何か?(ビジョン)
・上記を実現するために新卒採用する目的と求める人物像は何か?

 

そして、目的を伝えた上で、「だから、○○くんにトレーナーをお願いしたい!」と、あなたが期待していることと、一緒に会社を創り上げて欲しいという想いを、伝えてみてください。

 

トレーナーに選ばれた方々は、会社からの期待が、誇りとなり「任され感」に変わります。

 

人を育てることは、人に期待すること、目の前の人の可能性を見出すことです。是非、実践していただければと願います!

 

 

代表取締役 組織人事コンサルタント長友 威一郎(ながとも いいちろう)

大学卒業後、富裕層マーケティング会社最大手に入社。
6年間の営業活動を通じて多くの経営者と出会う。2006年、顧客の1人であった現CONYJAPAN代表の小西から新会社立ち上げの参画要請を受け、経営者の経営サポートを本業にすべく、株式会社ソリューションに入社。
採用コンサルティング、経営コンサルティングを通じて顧客の信頼を積み重ねる。 初期教育を強めることで、未経験者である新卒社員や第二新卒社員をリーダーへと変えるマネジメント力には定評がある。採用と育成の両輪を回して会社を強くするスタイルで多くの企業発展に貢献している。

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