社員が社内ツールを活用できない・・・
2023/01/10
うちは家族経営をしていて、母親が経理を担っているが、仕事場でいつも「お金がない」と言い放ったり、会社の愚痴を言ったりしている。
その様子を見て、他の社員が会社や経営者である自分に対し、不安や不信感を抱いているように感じている。
母親にそういった言葉を慎むように言っているが、全く変わらない。
他の家族経営をしている会社では、どのように関わっているのだろうか。
(北海道 経営者 社員数:未記入 業種:金属加工業)
(※表記や改行などを編集部で若干変えております。ご了承ください)
ご質問いただき、誠にありがとうございます。東京拠点の濱川です。
家族経営特有のコミュニケーションの取り方や、社員からの見られ方といったことは、本当に悩みどころかと思います。
ご質問には書かれていない、根深い課題もおありかと思いますので、まず、簡単に出来そうな解決策からご提案できればと思います。
さて、お母様が「お金がない」ということを社内で言い放ってしまうということで、こちらに関しては、社員の方々の中で余計な不安や誤解が生まれてしまい、その言葉だけが伝わるメリットは、ほとんどなさそうですね。
お母様からすれば、意図を持って伝えているというより「ただ、心の声が外に漏れてしまっている・・・」という感じなのではないかなと思います。
また、総じて、家族経営をされている会社ほど、私は社内のコミュニケーションを怠っている印象を持っています。
ガチンココミュニケーション内で、何度もお伝えさせていただいていることですが、
『【関係の質】を高め続ける努力ができているか?』
この投げかけに関して、冷静に振り返ってみていただくと、何かしらの解決の糸口が見つかるのではないかと考えています。
あなたとお母様の間には『経営者と経理担当』という関係だけではなく、間違いなく『母親と息子』いう関係が存在しているはずです。
会社においては、この2つの立場をごちゃ混ぜにして関わってしまうと、より問題を複雑にしてしまう可能性があります。
それこそ、社員から不信感を持たれたり、経営者と経理担当として話し合っていることが、【親子喧嘩】と捉えられてしまったりもすることでしょう。
社員からそのように見られてしまうと「うちの会社は、どうせ○○家次第だから・・・」といった言葉なども聞こえてきてしまいそうですね。
ただ、家族経営とは言え、2つの立場を切り替えることは大切ですが、お互い人間ですから、それが簡単にできれば誰も苦労しません。
だからこそ、まずは「『母親と息子』という立場の関係はどうなのか?」ということを一度考えてみて、お互いに対話をすることから始めてみてはいかがでしょう?
お母様は、社員に「お金がない」ことを言いたいというよりは、恐らく『不満や不安のはけ口がないだけ』だと思いますよ。
そこに対して、あなたから「慎むように!」と言われたとして、その不満や不安は1つも解消できず、むしろどんどん蓄積していくだけのような気がしています。
経理担当として、経営者のあなたに言いたいこともあるでしょうし、母親として、息子のあなたに言いたいこともあるでしょう。
もっと言うと、どちらの立場に対する感情なのか・・・という整理すらもついていないことの方が、むしろ多いかもしれませんね。
そこに対して、一度じっくりと時間を持つことから始めてみてはいかがでしょうか?
恐らく、最初は相当イライラする場面が多いと思いますが、ただ、とても重要な時間になるはずです。
その話し合いの場は、あなたにとって優先順位が高いとは思えなかったり、そもそも“思いたくなかったり”するかと思いますが、
家族会議がちゃんとできていないということであれば、当たり前ながら、経営会議もまともにできていないと想像できますし、方向性のすり合わせやお互いに対するリクエストを出すことも、社内では難しい現状なのではないかと考えてしまいます。
冒頭にも書きましたが、私が知っている家族経営で上手くいっていない典型的なパターンは、後継経営者が(お父様やお母様に)口うるさく言われたくないから、家族とのコミュニケーションを遮断してしまい、
(お父様やお母様の)感情の矛先が社員の方々に向き、何かしらの悪影響を与えている(社長がやってほしくない行動をしてしまう)ことが多いです。
いかがでしょうか?
思い当たることがあれば、もちろん気恥かしさや微妙な感情があると思いますが、あなたからじっくりとお話ができる場を持つことから始めてみてください。
溜まっているものがあるればあるほど、お母様のアウトプットは止まらないかもしれません。
しかし、そこに対して“聴くこと”に徹してあげるだけで、今の状況が変わる、大きなきっかけになると思いますよ。
家族経営という【家族だからこそ】コミュニケーションを大切にしましょう!
統括マネジャー 組織人事コンサルタント濱川 桃子(はまかわ ももこ)
2009年、新卒社員として株式会社ソリューションに入社。入社直後からトップ営業マンとして同社で活躍し、後継経営者様を中心にクライアント企業様の組織作りに従事する。
2013年には福岡拠点の立ち上げメンバーに選抜され、たった1人で福岡拠点を軌道に乗せることに成功し、7名の社員を受け入れ、達成し続ける拠点運営を確立した。
その後、本社配属され営業企画として同社のサービス体系・仕組みづくりに注力している。
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